ページビューの合計

2004年2月22日日曜日

CTN杯

小学生最後の公式戦となる、CTN杯。
各人が、それぞれに思いを持って臨んだ大会だと思います。
現6年生は、中野区内の大会では、ほとんど優勝をさらっていっているという、つばさらしからぬ(?)学年です。
当然、子ども達も、親も、他学年の親も、そしてコーチ達も優勝という結果で有終の美を飾るつもりだった事だと思います。

しかし、結果は3位。
準決勝で、親しきライバルチーム「しんやま」に逆転負けを喫し、決勝に駒を進める事も出来ませんでした。

サッカーというスポーツは、何が起こるか分かりません。
もっとも確実性の低い「足」を使うスポーツですから、ミスは日常茶飯事です。
ワールドカップという最高峰の舞台でも、自分のゴールにボールを入れてしまう「オウンゴール」が飛び出す事もあります。
100回対戦しても、100回とも勝てるという相手は、滅多に存在しないでしょう。
するとしたら、そこにはかなりの実力差があるという事になるでしょう。

日本代表もアトランタ五輪で、ブラジル代表を破った事があります。
その勝利は、おそらく誰も予想しなかった事でしょう。
「マイアミの奇跡」などと大々的に報道されました。
そう、「奇跡」というほどの勝利だったのです。
もう1度対戦したら、おそらく勝てなかったでしょう。
サッカーでは、そんな事があるのです。

また、アメリカW杯予選では、ロスタイムにゴールを割られて、初のW杯出場を逃しました。
有名な「ドーハの悲劇」です。
まさに、残り数十秒…その時の代表は引き分けでゲームを終え、W杯出場を逃し、今回の6年生は、敗戦で優勝を逃しました。

その「ドーハの悲劇」の時、ラモス瑠偉は試合終了のホイッスルを聞きながら、こう思ったといいます。
「神様…あなたはなんてヒドイ仕打ちをするのですか…いや、神様なんていないのかもしれない…そうじゃなければ、こんな不幸な事が起こるわけはない…」と。
日本に戻ってきても、あまりのショックになかなか立ち直れずにいたとの事です。
しかし、時間が経つにつれて、考えが変わってきたそうです。
「神様は、まだオレ達にはワールドカップに行くには早すぎると言っているんだ。まだまだ、力不足だと。今回の事は、神様が与えてくれた最大の試練なんだ…」と。

そして、その試練を乗り越えて、次のW杯の切符を手に入れるんだという強い思いで今まで以上にトレーニングに励んだそうです。
年齢的にいって、ラモスが次のW杯(フランス大会)に出るのは難しいという事は、本人が一番よく分かっていたと思います。
実際、代表監督をしていたオフトと意見が衝突した時に「オレにとっては、今回が最後のチャンスなんだ!このチャンスを逃すわけにはいかない!」と言っていました。
それでも、後ろを向くことなく、少しでも可能性があるならばと、ひたむきに前進し続けるラモスのメンタリティの強さは、素晴らしいものだと思います。

前回の敗戦の時にも書きましたが、「負け」をただの「負けた記憶」にしてはいけないと思うのです。
負けた試合からも、勝った試合からも学ぶ事はたくさんあります。
むしろ、負けた試合からは、精神的に大きく成長するきっかけを得る事が出来る事も多いのではないでしょうか。
神様の存在を信じるかどうかは別にして、与えられた「試練」をどう乗り越えるかはみんな自身なのだと思います。
6年生のみんなには、チームのプレー、自分のプレーを振り返り、今後の成長の糧を見つけ出し、活かして欲しいと思います。

さて、試合内容を振り返ってみましょう。
ここまで書いた事を見ると、勝てる試合を落としたような感じですが、内容は良くありませんでした。
負けたのも仕方がないかな、というような試合でした。

良くなかった点は…
今まで、この「ひとり言」で書いてきた事が全てです。
トラップが雑、ボールの置き所が悪い、スピードやパワーに頼りすぎる、スペースを上手く使えていない…

4年生の頃から、ずっと言ってきた課題が未だに解決できていないという事です。
課題が克服できていないのに、勝ち続けてきた…

身体能力の高さで誤魔化せてしまう事があるのもサッカーです。
1試合目のJFC戦は、まさにそんな試合でした。
パスはずれる、トラップも浮かす、ボールの置き所も悪く、相手にボールを触られる事ばかり…それでも大差で勝てたのは、局面でのスピードやパワーの違いだけ(だけというのは言い過ぎかもしれませんが)だったと思います。
立ち上がりに大量得点を奪う事が出来、相手の戦意を喪失させる事が出来たのが幸いだったと思います。

対して、しんやまは頑張るチームでした。
2点取られても、必死にボールに食らいついてきました。
しかし、個々の選手の技術レベルを見るとそんなに変わりはしないと思います。
いや、つばさの選手達の方が上かもしれません。
ところが、ボールに必死に食らいついてくる相手に対して、雑なプレーをしていると、決定的な場面を創り出す事は出来ないのです。

こんな事は、前にも書いた事だし、子ども達にも伝えてきたつもりです。
そう、つもりだったのでしょう…
これは、我々コーチ陣も大いに反省すべき点だと思います。
振り返ってみれば、6年生、上手くなっているのか?…と。

半ば押しつけるようにして、徹底させる事は簡単です。
しかし、そうではない、というのが自分の基本的なスタンスです。
自分で課題を克服するために、色々な事を意識しながらプレー(練習・試合)するようにならなければ、本当の意味での成長はないと思います。
コーチや大人の言われた通りにやって結果を出して、「ほら、出来ただろう!」というのは、カンニングに等しいとも思います。

でも、なかなか思い通りにはいかないものです…
悔しい思いをするのも経験だし、今後に活きるだろうとは思いつつも、何年も付き合ってきた子ども達には、良い思いをさせてあげたい気持ちもあります。
内容どうのこうのよりも、良い結果を残させて、良い思い出を作ってあげた方が単純に良いのか…
その方が将来につながったりもするのかな?

なんだか、分からなくなってきました…

0 件のコメント:

コメントを投稿