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2004年4月29日木曜日

中野区春季大会・4年生

得失点差「-2」で落とした予選リーグの初戦は、決勝トーナメント進出を考えると非常に痛い敗戦でした。
とはいえ、少しではありますが、「闘う」姿勢を見る事が出来た事。
(何も教えていないので、全くのナチュラルだと思いますが)有効なパスが何本か見れた事。
敗戦後の選手達の様子から「悔しい」という表情が見て取れた事。
「帰ってからサッカーしようぜ!」と約束し合い、待ち合わせ場所を決めていた事…等々。
今後につながりそうな点はいくつもありました。

上手くなるには、ボールにたくさん触らなければなりません。
それも、イヤイヤ付き合わされたり、面白くないと思っているのに練習させられるような状態では、いくらボールを触っても上達しないでしょう。
「勝ちたい!」「上手くなりたい!」もしくは、ただ単純に「サッカー面白れぇ!」という気持ちになれるかどうかが、一番のポイントだと思います。
特に小学生の子ども達を相手にするコーチは、「その気にさせてしまう」「勘違い(?)させる」ことが、その仕事のほとんどではないかとも思います。

良い練習や、良いコーチングというものはもちろんあります。
練習の組み方や、コーチの声のかけ方で子ども達の進む方向は変わってくると思います。
でも、やっぱり上手くなるためには、全体練習の時間だけではムリなのです。
「練習」という意識ではなく、サッカーで「遊ぶ」感覚でより多くボールに触る事で、個々の技術が伸びていくのではないかと思っています。
そういった意味で、25日の試合後にサッカーの約束をし合っていた子達が多かったのは、非常に喜ばしい事だったと思います。
大切なのは、それが一部の子達だけにならない事。
一部の子達から始まった事であっても、それが自然とチーム全体に浸透していって欲しいと思います。

今日の試合後のミーティングでも子ども達に言いましたが、「チーム」が大切なのです。
一部の上手な選手が「オレは上手いのに、他のヤツが下手だから勝てねぇ!」とか、反対に「僕は下手ッピだし、どうせ練習しても上手くならいよ」というのでは困ります。
みんながサポートし合い、卒業まで人数を減らすことなくいきたいものです。

さて、試合の方は5-0で勝ち。
試合前に、前回の試合を振り返って、「ボーンと大きく蹴られたボールがみんなの頭を越えて2点とられたけど、どうすればいいか?」と訊きました。
本当であれば、こういった事をコーチから言われる前にあれこれ考える「利口さ」を持ってもらいたいのですが…
子ども達から出てきた答えは「ボールを蹴らせない」「ボールを取られない」でした。

そりゃ、「蹴らせない」というのは、前の試合でコーチも言った事だけど、全部を防ぐのは難しいでしょ?
実際、前の試合では、頑張って蹴らせないようにしていたのに、それで2点も取られたんだし…
それに、「取られない」のは最高だけど、そんな事が出来るのか?
というような事を言いました。
すると、「ん~……」となってしまいました。

「鳴かぬなら、鳴くまでまとうホトトギス」と家康(で良かったですっけ?)にならなければいけないのですが、試合前で時間もないし、自分も辛抱するのは苦手だし…ということで、こちらから言ってしまいました。
攻める事ばかりに夢中になってるから、遠く後ろの方にいる危険な相手にやられちゃうんだよ!
どんなときでも、周りを見て、危ないところはどこか気をつけていなければダメだよ。
本当は、ポジションが決まれば、それぞれで役割が決まって、ここで攻撃をちょっと我慢して、相手の危ない選手に気を配るという役割の選手がいるんだけど、今はポジションを決めていないんだから、「あいつにボールが出たら危ないから、オレちょっと下がってよう」というような判断が出来るようにならないとダメだぞ。
反対に攻撃の時でも、どこに行ってボールをもらえば有利になりそうだとか、どこにボールを持って行けばいいかとかも、周りを見ながら考えられるようにならないとダメだ。
と言いました。

結果…
試合中、常に最後尾で相手のカウンターに備えている選手が1~2名いました。
でも、ずっと決まった選手がそこにいました。
こちらの意図とはちょっと違ったのですが、この学年にとって初めての「戦術」という事になるのでしょうか?

試合の状況に応じて、最後尾に近い選手が、カウンターに備える意識を持つ。
でも、その選手は、入れ替わり立ち替わりというか、流動的に動いてもらいたかったのですが…
結果的には、センターバックだけを決めた格好になりました。(今後は、センターバックだけ、その後はセンターバックとトップだけ決めるというような戦い方になってくるかもしれません。そこから徐々に役割(ポジション)を増やしていく…)
これが、どうしてそういう流れになったのかは知りません。
試合が始まったら、勇亮と大雅が最後尾に残っていました。
自分の意志で、「俺たちで後ろを締めてやるぜ!」となったのか、「お前ら守ってろ!」となったのかは分かりませんし、特に聞きませんでした。
でも、そういう役割分担がこれから少しずつ出てくるという事と、後ろを固めていた人達に対して、「お前らのおかげだ!」(実際、ピンチになる事を未然に防いだ場面が何回もあった)という気持ちを持てるようになってもらいたいものです。

今は、「球蹴り」「ボール遊び」から、徐々にサッカーへと足を踏み入れてきた段階です。
試合に勝つのも、個々が上手くなるのも、チームメイトを大事にするのも、役割分担を考えてチームのために頑張るのも、全てがサッカーに必要な事です。
もっとドップリとサッカーにハマって欲しいものです。

2004年4月25日日曜日

中野区春季大会・4年生

多田小での開会式と6年生のWSC戦の前半10分まで(後半に3点を取られて、0-3の敗戦…)試合を見て、大和小へ移動…
自転車での移動は、思ったよりも時間がかかり、予定より10分ほど遅れて到着。
樋口コーチの周りをチョロチョロと動き回っている集団を発見。
一息入れてから、アップを始め、試合に備えます。

とは言っても、まだパスを出す事を意識させていない(自分の判断で出すパスは制限していない)段階なので、試合前の指示は3年生までの頃と変わりません。
ただ、4年生になり、色々な部分で洗脳(言葉が悪いかな?「意識改革」とでも言っておこうか?)作業に入っている段階なので、精神的な話しも色々としました。
特に強調したのは、「勝つんだ!」という気持ちを強く持つ事。
「勝てればいいな」や「勝ちたいな」ではダメで、「何が何でも、オレ達が勝つんだ!」という気持ちを持たなければ、弱い相手にしか勝てないという話しをしました。
それも、試合に出ている11人だけではなく、ベンチにいる選手も含めてチーム全員が「勝つ!」という気持ちを強く持つ事が絶対に必要であると話しました。

そうは言っても、そう簡単に戦う集団には変わりません。
実際、試合前のミーティングの時にも、自分が演説(時には演説のようにスピーチする事も必要)している時に、合いの手を入れてきたり、何だかんだと話の腰を折ろうとするヤツがいました。
そんなときに、「うるせえよ!静かにしろよ!」という声が子ども達から出てきた事は、収穫だったと思います。
ある程度の方向付けは、コーチがする事だと思いますが、チームを動かすのは選手達だと思っています。
選手達が同じ方向を向いて進み出した時に、チームとしてまとまる事が出来るだろうし、個々の力をお互いに引き出す事が出来るようになると思います。

さて、試合の方は2-4で負け。
1点先制されてから、2点を取り返し、一時はもらったかとも思いましたが、ロングボールからのカウンター2発と、終了直前にPKをとられて力尽きました。

技術的、戦術的な課題は沢山あります。
でも、それはこれから時間をかけてやっていきたいと思います。
今大会は、精神面で相手に負けない事、「勝つんだ!」という気持ちをプレーに出せるようにする事が課題になると思います。

球際の粘りや相手にロングボールを蹴らせない様に、早くボールに寄せる…等々。
後半は良かったと思います。
点数だけを見れば負けていますが、決して悪い内容ではありませんでした。
しかし、まだ全員がボールに食らいついていこうとしているわけではありません。
一部の選手達が、必死に走り回っているのが目立ちます。
しつこくボールを取りに行く、相手にロングボールを蹴らせないようにボールに飛び込む…このような事に、ドリブルやトラップの技術は関係ありません。
必要なのは「ハート」だけのはずです。
技術をつける事は絶対に必要ですが、自分の出来る事は精一杯やって、チームに貢献する。
チーム全員がそんな意識を持って欲しいものです。