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2007年9月24日月曜日

ジュニア大会6ブロック予選・1回戦

4年生にとっては初となるブロック大会が行われました。
ブロック大会というと、ベストメンバーを組んで勝ちにいく大会だと思われている方も多いようですが、ベストメンバーを組む理由は違うところにあります。

つばさでは区大会の決勝戦であっても、(特別な悪さをしたとか体調不良を除いて)その日に出席している子は、ほぼ均等に試合に出場するようになっています。(これも、特に公言したり、約束しているわけではないのですが…)
それも、後半の残り5分だけで「試合に出た」という結果を強引に残すのではなく、ケガなどで途中退場することがなければ、ハーフの頭から終わりまではピッチ上にいることになります。
上手い子も下手な子も、頑張って練習している子も、そうでない子も(当然偏りはありますが)ほぼ均等に試合に出ます。
これは、つばさが「サッカーをやりたい子、全員集合!」という方針を持っているからです。
技術的、運動能力的な差があっても、サッカーをやりたいという「気持ち」さえあれば、誰でも仲間になって一緒にサッカーをしようというのが、つばさの創部以来のコンセプトです。
そして、それは「クラブに入る」という事だけではなく、練習、練習試合、そして公式戦でも「プレーする」事を意味しています。
試合に出ずして、サッカーをしていると言えるか!というのがコーチとしての考えでもあります。
そして、なによりもターゲットを5~10年後に置いているからという点も、大きな理由の1つです。
自分は、これまで中学生や高校生の指導もしてきました。
セレクションをして、選手を選抜して入会を許可させるというようなチームを見ていた事もあります。
そのような上の年代を指導する立場からすると、小学生の時期に必要なのは「チームの成績」ではなく、「個の能力」なのです。
東京都大会で、常に上位にはいるようなクラブの選手でも、全くセレクションに引っかからない子もいます。
しっかり蹴れて、よく動くし、声もよく出す……おそらく、コーチのいう事はよく聞く、というよりもコーチの指示通りに動くんだろうな、という子はたくさんいます。
そして、残念ながら、コーチ(大人)のいう事をよく聞き、指示通りに動く事に力を注ぐという子は、その後あまり「伸び」を期待できません。
それよりも、強豪とは呼べないようなチームで、伸び伸びとサッカーを「楽しんで」きた子達の方が、その後、急激な「伸び」をみせる事があります。
サッカーは、瞬間的な閃き、アドリブ、なによりも遊び心が必要とされるからだと思います。
そして、それはレベルが高くなれば、なるほど必要とされます。
そんな自分の経験もふまえて、つばさではベストメンバーを組んで「勝つ」ことに全力を注ぐのではなく、今後のためのベース作りをしようと考えました。
ただ、勘違いしないでもらいたいのは、「勝つ」事を放棄しているわけではありません。
どんな試合でも、子ども達には「勝つ」という事を要求します。
しかし、選手を選別したり、なるべくリスクを冒さないような(大きくボールを蹴って地域を挽回するような)プレーをして「勝つ」という事ではありません。
本当の「サッカー」をして、サッカーで、そして、試合に「勝つ」事を子ども達には要求します。
したがって、普段の練習では、練り練ったセットプレーで1点をもぎ取って試合に「勝つ」という事を目的にするよりも、試合中に良いプレーが出来るようにする事に時間を多く割きます。
これは、クラブの、そしてコーチとしての方針であって、これが絶対的に正しいとは自分も思っていません。
しかし、自分なりに自信を持って子ども達に接するためには、これは絶対に外す事は出来ません。
仮に、クラブの半数近くの人から異論が出るのであれば、自分はやり方を変えるのではなく、コーチを辞する道を選ぶでしょう。
単なる町のクラブチームですが、絶対に譲れない「方針」「方向性」というモノは存在します。
さて、そんな事もあって、区大会の決勝戦でもほぼ均等に出場させていますが、そこには弊害も存在します。
努力をして、個人練習をして、サッカーの技術を伸ばした子達と、何もしていない子達……この子達が同じように試合出るという事です。
努力して、力をつけたという事を正当に評価してあげるべきですし、その逆に、「努力が足りないぞ!」という事も教えてあげなければいけないと思います。
ブロック大会におけるメンバーを選んで出すという事は、そういう事なのです。
この大会に出る事になっても、出られない事になっても、そこには今後に向けてどうすればいいのかというヒントを発見できるはずです。
「出た」「出ない」という現時点での「結果」ばかりを気にしないで、「では、どうすればいいのか?」という事を考える機会になればよいと思います。
…と、かなり前置きが長くなりましたが、4年生のブロック大会1回戦です。
結果は、相手のミラクルシュートが決まり、0-1で負けました。
しかし、ボールはほとんど相手陣地内にありました。
つまり、高い位置で相手のボールを奪う事が出来、ルーズボールもほとんどこちらのモノにしていたのです。
それなのに、なぜ?
技術的には、パスミス、トラップミスが多かった事。
1m程度のズレでも、ゴール前では致命傷になります。
パスのスピードやタイミングのズレもゴールを奪うためには、ほんのちょっとのズレが命取りとなります。
その辺りの意識がまだまだ足りないと感じました。
戦術的には…まだ、ポジションも決めていないし、チーム戦術と呼べるようなモノはありませんが、個人の判断、駆け引きといった個人戦術に目を向けると、「遊び」が足りない気がします。
前半、あまりのシュートの少なさに「シュートが少なすぎるだろう!打てるときはどんどんシュートを打たないと!」とハーフタイムに指示を出したら、後半は闇雲に、強引に打ちまくっていました。
あとワンタッチして、ゴールとの角度を変えれば、もっと良い状態で打てるのに…という場面が何度もありました。
まだ4年生だから…という気もしますが、もう少し応用が利いても良いのではないかという気もしました。
これは、コーチがアレコレと言い過ぎだということなのかもしれません。
修正点は山積です…

2007年9月17日月曜日

中野区春季大会・5年生決勝トーナメント

夏休み明けですが、春季大会の決勝トーナメントが行われました。
2チームエントリーの5年生ですが、Bチームは0勝2敗1引き分けの勝ち点1で予選リーグ敗退。
それに対してAチームは、予選リーグの3戦を全勝で決勝トーナメント進出。
思い切り明暗が分かれてしまいましたが、とにもかくにもAチームはベスト4進出です。

さて、準決勝は低学年の練習と重なっていたこともあって、見ることは出来ませんでした。
結果の方は2-3で残念ながら負けてしまい、3位決定戦に回ることとなりました。
という事で、3位決定戦の「ひとり言」です。
結果は1-4(1-3?)で、結局敢闘賞という名の「ベスト4」に収まりました。
この試合を見ていて一番感じたのが「闘う」姿勢を感じることが出来なかったということです。
自分の好きなサッカー選手のタイプはテクニシャンで賢い選手で、どちらかというと必死にボールを奪いに来る相手を軽くいなすようなタイプが好きなのですが、そこには「強いメンタル」という要素が備わっていることが必要最低限の条件となります。
というよりも、どんなにボール扱いが上手くても、相手のウラをとる事が上手くても、「闘う!」という姿勢が見られない選手に魅力を感じません。
なによりも、ジュニア年代の選手の今後ということを考えると、このような「メンタル面」は必要不可欠だと思います。
だれもが「負けてもイイ」と思っているわけではないでしょう。
「勝ちたい!」と思っているはずです。
ただ、今の5年生はそれを表に出すのが苦手なようです。
日常の生活環境などにも影響される部分もあるだろうし、個々の性格も影響するので簡単には変化を引き出すことはできないと思います。
ですが、そこをなんとか引き出さなければ……試合で勝てないとかそんなことではなく、この子達が上の年代に上がったときに闘わない選手のままでは試合では使ってもらえなくなってしまうでしょう。
ジュニア年代のコーチとしては、今後につながる、上の年代で伸びるための基礎作りは絶対に外せない要素です。
ということで、ボディコンタクトを嫌がらない、接触プレーに慣れるという事が、しばらくはテーマとなるでしょう。
サッカーは格闘技です。
強い気持ちを持ってプレーしましょう!

2007年2月12日月曜日

JCN杯・1回戦

これまで3年間、自分が担当としてきたチームが6年生として、つまり「つばさ」としての締めくくりとなる最後の公式戦を迎えることとなってしまいました。
都合の良いことに、相手はこれまで何度も対戦しているものの「試合」では勝っていないKFC。
5年の春・秋、6年の会長杯と続けて優勝しているものの、PKでの勝ち上がりや、PKでの優勝決定という自分の中ではスッキリしない気持ちがありました。
それを、この総決算となる試合で決着をつけてやろうという気持ちがありました。

そんなコーチの余計な気持ちがあったため、試合前にはいつも以上に子ども達に「気合い」を注入しました。
普段通りのサッカーをして、これまで積み重ねてきた練習の成果を出すのが目的だったのに…
そして、その気合いは見事に相手のサッカーにプラスに作用してしまったのでした。
KFCのサッカーは、タテに速い攻撃と豊富な運動量、そして強いプレッシャーをかけてくる、つばさの苦手とするスタイルです。
そんなサッカーを相手にするときは、猛烈な勢いで飛び込んでくる相手を鼻歌交じりに「いなす」余裕が必要です。
これまでのKFCとの試合でも、中盤を制して余裕を持ってボールとゲームを支配したこともありました。(そこまで圧倒はしていませんが)
しかし、この日はコーチが余計なことをしてしまったため、子ども達がいつも以上に相手とファイトしてしまったのです。
ものすごい勢いでプレッシャーをかけてくる相手に対して、正対して向き合い勝負を挑む。
まぁ、それ自体は悪くないのです。
ボールを失いさえしなければ。
相手の勢いを利用して、スッとかわしたり、つなぎのパスで相手をやり過ごしたりすることができれば。
しかし、しっかりとボールをコントロールしきれていない状況でも、相手と向き合って「勝負」をしてしまい、ボールを奪われる場面がほとんどでした。
当然、相手ボールになると怒濤のカウンター攻撃を受けることになります。
また、苦しい状態でボールをなんとか奪い返すも…という悪循環に完全にハマってしまいました。
試合前、ハーフタイムでは「まず、しっかりとボールをキープして、ゆっくりとしたつばさのリズムにゲームを持っていくこと!」と言いました。
しかし、それ以上に子ども達のアドレナリンが上がっていた(上げてしまった)のかもしれません。
「不用意」な「勝負」でボールを失うことも多かったのですが、単純なトラップミスやキックミスでボールを失うことも非常に多く、これでは勝つことは難しいというゲーム内容になってしまいました。
「気持ち」を戦闘態勢にもっていくことは、試合に臨む選手としては当然のことで、その上で頭をフル回転させ、どの様なプレーをすればよいかを考えられるようにならなければいけないとは思っています。
しかし、6年生でそんなことができるのは、とてつもなくマセているか、ちょっと変わっている子かもしれません。
ということで、20年近くもコーチをしているわりには、そんな簡単なことも見失ってしまった自分のミスも手伝って玉砕することとなってしまいました。
「負けた」という結果よりも、目指すべきサッカーが全くできなかった。
この事に非常に悔いが残る最後の公式戦となりました。
しかし、これまでにも目指すべきサッカーができないゲームはありました。
もちろん、良いゲームもありました。
この年代で、常に一定のレベルのゲームを続けるのは難しく、その内容にはムラがあるのは当然だと思います。
しかし、どんなゲームであろうが、まだまだ小学生のみんなには、そこから「何か」を感じ取って欲しいのです。
勝ったから良い。
負けたからダメ。
という事ではなく、どんなゲームでも、みんなにとっては「成長」するための材料であるのです。
スコアでも勝利をおさめ、内容も良かった。
でも、そんなゲームでも決して「満点」というゲームにはならないはずです。
ゲームが終わった後に、振り返ってみて、良かった点や悪かった点を自分なりに思い出すだけでも違うでしょう。
そこから課題を見つけだし、通常練習にいかすようになれば、言うことナシです。
これまで何度も言ってきましたが、みんなの目指すべき所は、つばさでの最後のキレイな思い出作りではなく、5年後、10年後に「良い選手」「大きな人間」になることです。
今回の「敗戦」「最低に近いゲーム内容」をさせてしまったことに対して、とても申し訳ない気持ちで一杯です。
でも、みんなには「最後の公式戦で1回戦負け」という苦い経験をしっかりと抱えて、この先どうすればいいかを模索して欲しいと思います。
そして、何年か経ったときに、逞しくなった姿を見せに来て欲しいと思います。
「あのとき、コーチが余計なことばっかり言うから、ヘンに気合いが入っちゃったんだよね~!」とか言いながら…
最後になりましたが、学年の垣根を越え、このゲームに駆けつけていただいた上、たくさんの声援を送っていただき、ありがとうございました。