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2004年7月19日月曜日

会長杯・6年生

朝練が終わったのが、10:30。
この日、唯一の試合である、6年生の鷺宮戦のキックオフは、15:50…
東久留米と西新井という遠方のコーチを抱えるつばさコーチ陣は、ちょっと帰宅して一休み…とはいかず、みんな揃って(道連れにして?)2日続きのファミレスタイム!
今日は、富士見中前のジョナサンまで遠征して4時間近くを過ごしました。

試合開始は、夕方の4時近く…
いくらか涼しくなるかと思いきや、ことごとく期待を裏切ってくれます…
やっぱり暑いじゃん…

さて、6年生。
5年生の頃は、良いリズムでボールを動かす、キレイなサッカーをするという印象でしたが、ここ最近は上手くボールが動かず、ちょっと消化不良気味な感があります。
とは言っても、自分も6年生の試合を見るのは久しぶり…
良い意味で期待を裏切って欲しいものです。

ところが、試合が始まると、悪い方で予想通りとなってしまいました。
前半の立ち上がりから、ボールが落ち着きません…
それどころか、ディフェンスラインもバタバタとしています。
浮き球をかぶって(『かぶる』とは落下地点を見誤って、ボールを処理できずに頭を越されてしまう事)しまったり、マークすべき相手選手に簡単にウラに走り込まれたりして、開始直後はピンチの連続でした。

しかし、幸いな事に、前半のディフェンスラインは、我々のベンチの真正面。
コーチ達が、ベンチからアレコレ指示を出して、修正を試みます。
その結果、何とかディフェンスラインは落ち着きを取り戻したものの、ボールが落ち着かないのは相変わらず…
ボールをつなげない、拾えないという事で、中盤での争いは相手にペースをつかまれてしまいました。

中盤でボールを拾うという事は、サッカーでは非常に大切な事です。
ボールを持ってから、華麗なドリブルをしたり、絶妙なタイミングでラストパスを出したりする事ばかりに目を奪われがちですが、「中盤のルーズボールを制するものは、サッカーを制する」なのです。(そんな格言はありませんが…)

ルーズボールを拾えない理由はいくつかありますが、自分が見ていて一番感じたのは、バランスの悪さでした。
オフトが、初の日本代表外国人監督になったときに使ったキーワードがいくつかあります。
「トライアングル」「アイコンタクト」「スモールフィールド」…その中の一つに「スリーライン」というものがありました。
オフトの指導は、極々基本的な事を徹底させたので、当初、プライドの高い選手達は反発したといいます。
しかし、自分は、この時期を境に日本代表のサッカーが激変したことを今でも覚えています。
むしろ、精神的に強いというか、我の強いメンバーが集まっていた上で、結束していた当時の方が強かったのではないかとすら錯覚してしまうほどです。

話しが横道にそれましたが、その「スリーライン」が「ツーライン」に近い形になってしまっていたのです。
「スリーライン」とは、DF・MF・FWの3本のラインをほぼ等間隔に形成するという事です。
別に、DFの選手が前線に飛び出してFWの前まで行っても良いのですが、チーム全体として、DF・MF・FWのバランスを保つ事が必要です。
この日の6年生は、MFのラインが非常に高い位置にありました。
したがって、DFラインの前にはスペースが生まれてしまい、相手チームにそこで自由に仕事をされてしまいました。

このスペースは、「バイタルエリア」とも呼ばれ、最近のサッカーでは最も重要とされるエリアです。
ここでは、相手にボールを持たせない、持たせたとしてもフリーな状態で前を向かせないようにしなければなりません。
それが出来ていなかった事が、この日の悪い内容の原因の一つだったと思います。
5年生の所にも書きましたが、「ポジショニング」を正しく取るという事は、非常に大切な事です。
それは、サッカー選手にとっては、「キック」「トラップ」「ドリブル」と同じく基本的な「技術」なのです。
どんなに高いボールコントロール技術を持っていても、バカにはサッカーは出来ないという事を卒業までに理解させたいものです。

さて、ボールを「つなぐ」という事に関しては、簡単に言うと「持ちすぎ」が原因だったと思います。
自分の中では、ボールを持った選手が考えるのは「アタック」するのか「やめる」のかの判断しかないと思っています。
その判断が正確(何を以て正確かというところが難しいのですが…)で早い選手が良い選手だという事です。
「アタック」出来ると思ったら、素早く仕掛ける。
「アタック」出来ないと思ったら、「アタック」出来そうな味方にボールを預け、自分はポジションを取り直す。
この判断を早くしなければいけないのです。

この日の試合を見ていると、「アタック」出来ないと思っていても、ズルズルと未練を残してボールを持ち続け、結局囲まれてボールを奪われてしまう場面が何回かありました。
ボールを持った選手は、この判断を早くして、ボールを動かさなければなりません。
同時に、ボールを持っていない選手達は、ボールを引き出さなければならないのです。
パスは出してもらうものではなく、出させるものなのです。
動きで、声で、信頼関係で…

今の6年生には、それが十分に出来ると思います。
実際、後半の立ち上がりには、早いボール回しからシュートチャンスを迎える事もありました。
しかし、試合が進むにつれ、バタバタとした展開に逆戻りになってしまいました。
つばさのサッカーは、自分たちのスタイルは何なのか、今までやってきたサッカーに自信を持って、堂々とボールをさばいて欲しいと思います。
相手が必死にボールを追い回しても、ガンガンクリアしてきても、丁寧にコントロールして、しっかり逃がす。
逃がした先からチャンスを作る…
今は、相手のペースにはまってしまう事が多いようですが、潜在的な能力は備わっているはずです。

一人ひとりが自信を持って、試合に臨める様に頑張りましょう!

2004年7月18日日曜日

中野区春季大会・4年生

昨日(7/20)も今日(7/21)も暑いけど、この日(7/18)も暑かった!
それでも、昨日・今日の様に40℃近くまで気温が上昇しなかったのは、せめてもの救いといったところでしょうか。
ていうか、そんな中でサッカーをしたら、冗談抜きに危険なんじゃないかと思える様な最近の暑さ(熱さ?)…
朝練を終え、試合までの間、サンデーサンで一息つき、休憩は十分!
と思ったのですが、会場の大和小に向かうまでの間で、太陽にやられ、熱さでグッタリしてしまいました。

会場に着くと、すでに白い軍団(この日は予め白のユニフォームでいくと決めていました)が目に入りました。
体育館前の、日陰が多いナイスなポジションをキープ(試合当番のお母さん方、ありがとうございます!)していた事もあってか(というよりも、いつも?)子ども達は、グッタリした様子もなく、あちこちで動き回っていました。

とはいっても、あまり早くアップを始めて、消耗させてしまっては何にもならないので、しばらくは放し飼い状態…
さすがの暑さに、こちらが何も言わなくても、子ども達も日陰を中心に過ごしていました。
同時に自分も再充電…
なぜなら、子ども達に「暑くても、勝ちたいのなら走らなければダメだ!」と言うのですから、スイッチを入れたら最後、試合が終わるまでは弱いところを見せられないのです。
弛緩する時は、十分にゆるめる…
ギリギリまで…

ということで、1つ前のゲームが始まったところで集合をかけて、試合前のミーティングを始めます。
1番強調した事は、精神的な面。
「今日は暑い!コーチもグッタリだ。でも、暑くても闘わなければならない。暑いなぁと思って試合にはいると、良い結果はついてこない。暑いという気持ちよりも、勝つという気持ちを強く持つ事!」というようなこと言いました。
そして、「でも、頭が痛くなったり、気持ち悪くなるかもしれないから、その時は頑張らないで、すぐにコーチに言う様に。そうでないなら、死にものぐるいで走れ!」と付け足しました。

サッカー面では、今まで通りの事。
・簡単にクリアさせない
・前線に残っている相手選手に気を配る
・広い方へボールを動かす
といった所でしょうか、一つ付け加えた事は、「ドリブルよりもパスの方がボールを大きく、そして早く動かせるから、パスを使える時にはパスを使おう!」と伝えました。

前半は、朝練に来ていた11名を送り出しました。
あまりの暑さに、朝練を休んで試合に備えるつもりでいた子(親?)もいるかもしれませんが、朝練に来た子を優先して出しました。(朝練に来たのも、ちょうど11人だったし…)
ベンチ周りには日陰は全くナシ…
ベンチスタートの子ども達をココに座らせて15分を過ごさせるほどの勇気は、自分にはありません。
少し離れたところに子ども達を移動させて自分はベンチに座りました。
サウナ!?と思う様な、何とも言えない不快感…
この中でサッカーをするのは、大変です…

さて、試合の方は、前半開始早々に決定的チャンスを迎えましたが、ゴールならず…
これを含めて、計3回ほどの決定的チャンスを逃し、無得点で終わります。
しかし、ゲーム内容は、ほとんど押し込まれている状態でした。
前半15分のうち、12~13分間は、つばさ陣内でサッカーをしていたのではないでしょうか?
理由は簡単、ゲーム前に伝えていた「簡単にクリアさせない」という事が出来ず、つばさが失ったボールは、簡単につばさゴール前に放り込まれてきたのでした。
最後の最後で何とか踏ん張ってゴールは割らせなかったものの、中盤のルーズボールもほとんど相手にとられてしまっていました。
こうなっては、サンドバック状態です。
相手の攻撃を、ひたすら受けるのみ…
後半の課題は、誰が見ても明らかでした。

ハーフタイムになり、子ども達がベンチに戻ってきます。
どの子にも、疲労の色が濃く現れています。
そう、別にサボっているわけではなく、子ども達も精一杯頑張っているのです。
しかし、あえてムチを打ちます。
簡単にクリアされている事と、中盤でのルーズボールが全く拾えていない事を伝えます。
そして、「あと1歩!今よりも、もうちょっと頑張って足を出せ!暑いのは分かるけど、勝ちたいのなら根性を出すしかない!」というようなことを言って、ベンチスタートのメンバーと入れ替えて、送り出しました。

そして、後半…
こちらの期待に応えてくれ、子ども達は体力を振り絞り、ボールを追いかけました。
クリアもされはしますが、少しでも間合いを詰めようとプレッシャーをかけ、大きなクリアにはなりませんでした。
また、中盤のルーズボールも拾える様になり、つばさの攻撃する時間が増えてきました。

攻撃時間が増えていく中で、つばさの4年生達は、たいして教えてもいないパスを使い、ボールをスペースへ逃がしながら攻撃を仕掛けます。
ビッグチャンスも何回もありました。
しかし、ゴールを割る事は出来ませんでした。
すでに予選リーグで本郷に負けているため、ワイルドカードでの決勝トーナメントを勝ち取るには、この試合で勝つ事が最低条件です。
できれば、大量得点を取って勝ちたいのですが、そんな事を言っている余裕はありません。
何とか1点を…

(シュートチャンス)「来たっ!!」…(外す)「あーっ!!」と頭を抱える事、数回…
試合時間も残り2分程となった時に、ゴール正面15m程の所で左サイドからグランダーのパスをフリーで受けたもくちゃんがしっかりとキーパーを見て、落ち着いてゴールを決めました。
そして、そのまま試合終了…
なんとか勝ち点3を獲得し、後は他のチームの結果待ちとなります。

とんでもない暑さの中、子ども達はよく頑張ったと思います。
たとえ、最後までゴールを奪えず、引き分けで終わったとしても、またカウンターで1点を失い、ゲームを落としたとしても、「良くやった!」と言ったと思います。
しかし、それでも1点を奪って「勝った」という事はチームにとって大きな財産になったのではないでしょうか。
例え、決勝トーナメント行きを逃したとしても…

7月21日現在、4年生の予選リーグは残り1試合。
GroupAのしんやまA─しんやまB。
しんやまBが5点差以上つけて勝つと、決勝トーナメントは消えてしまいます…

試合後、子ども達には「気持ち」の大切さを伝えました。
まず、「気持ち」。
その上に、技術や判断力をつける事。
「気持ち」さえあればという「根性論」や「精神論」は好きではありませんが、「気持ち」の入っていない選手は最低だと思っています。
高い技術と判断力を持つ闘う集団…そんなチームになって欲しいものです。

試合後のグランド整備(最終試合のチームがブラシ掛けをする)を、つばさのコーチ達(星山・鈴木・樋口・笹谷)が代わってやってくれていたことに気付いた4年生はいたでしょうか?
そういったことに、素直に感謝する気持ちを持って欲しいと感じると同時に、このような仕事を面倒くさがらずにやる様になって欲しいと思います。
どんな事(たとえばブラシ掛け)にも、手を抜こう、さぼろうとする選手は、このような暑さの中の試合では、間違いなく手を抜く選手になってしまうと思っています。
自分では、サッカーの時には精一杯やっているつもりでも、心の奥底でサボろうという意識が働くものだと…

「気持ち」「人間性」という土台をしっかりしたものにして、その上に「技術」「判断力」「体力」を積み重ねていきたいものです。(自分もです…ハイ)