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2004年9月19日日曜日

ジュニア大会6ブロック予選・1回戦

4年生にとって、初のブロック大会となるジュニア大会。
ブロック大会が中野区の区大会と違うところは、交代選手が5名までと定められている点です。
11人制の場合であれば、試合に出る事の出来る選手は16名という事になります。
今年のジュニア大会は、11人制のサッカーではなく、8人制で実施される事となり、交代枠は8名という事になりました。
当然ですが、中野区外のチームとの対戦があるという事や、上位3位までに入賞すれば、さらに上の大会に出場できるという点も、区大会とは異なります。

さて、試合が始まる前に、子ども達を集めて最初に言ったのは「この試合は、特別な試合なんだ」という事です。
何が特別かというと、他区のチームと対戦するからでもなく、3位までに入れば上の大会に出れるからでもない。
この試合には、出られない選手が存在するという事が特別なのだといいました。

中野区大会では、交代枠が9名、つまり、1試合に20名の出場が認められています。
そして、つばさでは、試合会場にきている選手は、特別な事(体調を崩したり、著しく常軌を脱した行動をした?場合など)がない限り、全員が試合に出場します。
(中には勘違いしている人もいるみたいですが、『試合には全員を出場させる』という約束事はつばさにはありません。)

これは、つばさの目指すところが、勝負「だけ」ではなく、サッカーを通して子ども達の成長を見守るという事に重きを置いているからです。
試合に全く出場できずに、サッカーが好きになる(それも大好きになる)事は難しいと思います。
また、技術的にも精神的にも、試合経験は少ないよりも多い方が良いに決まっています。
ということで、練習試合はもちろんですが、中野区の公式戦や招待試合などでも、ほとんどの試合ではその場に来ている全員を出場させています。

しかし、この方法には大きな弱点があるのです。
それは、「何の努力もしなくても試合には自動的に出場できる」という事です。
勝利を目指して、日々努力を重ねる子もいれば、つばさの練習時間以外では、全くボールにふれない子…
それでも、ピッチに立つ時間は、ほぼ同じなのです。
技術的にも、モチベーションも低いレベルにある選手を大切にしているといえば聞こえは良いのですが、それが過保護になってしまうことは避けなければなりません。

そこで、年に数回のブロック大会は、子ども達に対する「カンフル剤」のような意味も込めて、その時点でのベストメンバーでいくと伝えてあります。
交代枠を1つも使わない可能性もあるし、今回の4年生に関しては、19名中11名が試合に出られないかもしれないという事は、合宿で話しました。

試合会場に行ったのに、試合に出ないで帰る。
はじめてこの経験をする子ども達は、その差こそあれ、それなりのショックを受ける事になります。
中には、「(交通費の)●●円も使って、これかよ!」と毒づく子もいます。
これをきっかけに、つばさの練習以外でも自主的にボールを蹴るようになる子もいます。
また、これを機に、サッカー熱が一気に冷め、退会を検討したなどという話も聞いた事があります。

全員がこちらの思惑通りには動かない事は、予め了解済みです。
目的は、「刺激」であり「経験」なのです。
「良い思い出」や「良い経験」ばかりをして、子ども時代を過ごす事が良いかと聞かれれば、自分は「ノー!」と答えるでしょう。
時には、ひどく落ち込むような「悪い経験」をする事も、子どもの成長には必要なのだと思っています。
今回の「経験」は、4年生にどの様な影響を与えたかは、今の段階では分かりません。
今後の子ども達の様子を見守りつつ、その都度対応していく事になると思います。

さて、反対に試合に出る子達に対しては、「お前らは『代表』なんだ、試合に出れなくて、ベンチで悔しい思いをしている仲間の思いも背負って戦わないとダメだぞ!」という話しをしました。
技術やモチベーションに差はあっても、「つばさ」というチームでともにサッカーをする「仲間」を大切に思う気持ちをもってもらいたいものです。
もちろん、自分のためにも力を出し切って試合をして欲しいのですが、今回はこのような形で試合に出る事の、そしてチームスポーツで自分がプレーする時の「責任」を背負わせました。

さて、試合の方は残念ながら1-2で落としてしまいました。
全くかなわないという相手かというと、そういう印象は受けませんでしたが、なによりも、つばさの試合運びが非常にお粗末でした。
なんといってもシュート数。
おそらく1本だけでしょう。
まぁ、その1本で1ゴールを奪ったのですから、何とも言えないのですが…

試合前に与えた「責任」というプレッシャーが悪い方へ影響したのかもしれません。
グランドが、いつものハードコートではなく、土と芝(雑草?)というのも影響していたでしょう。
力を出し切ったけど負けてしまった、という試合ではなかったように思えたのが残念でした。

今後は、ある程度ポジションを決めて試合に臨む事になります。(未だにポジションを決めずに試合をするなんて…と言われそうですが)
そうする事によって、サッカーの形が少しずつ出来てくると思います。
でも、大切なのはサッカーに対する思いであり、自分のプレーに責任を持つという事だと思います。
そういった意味で、試合に出た選手も、ベンチで悔しい思いをした選手も、何かを感じ取って欲しいと思います。

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