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2004年9月23日木曜日

会長杯・6年生

純一と直途が第6ブロックトレセンから、第6ブロック選抜(22名)に選ばれた事で、この日の試合には来れない事になりました。
ここまで、その小学生離れした肉体を誇示していた選手と、身体はそれほど大きくないものの、抜群のボールコントロール技術とセンスをもった選手。
この二人がチームを牽引してきたのは、誰もが認めるところでしょう。

しかし、この二人だけが目立ちすぎてしまうのも考えもの。
この1年のゲームを振り返ってみると、この二人以外の選手達に「遠慮」が目立ってしまっているという事は、前回のさわやか杯の「ひとり言」でも書きました。
この二人に遠慮することなく、もっと自分を主張する事が、各選手にとってもチームにとっても絶対に必要であるという事も…

そういった意味でも、このタイミングで二人が抜けた状態で公式戦を迎えるというのは、思いもよらぬチャンスが巡ってきたとしか言いようがありません。
この日の試合は、単なる中野区大会の1試合という事ではなく、今後の6年生チームがどう成長していくかを占う事にもなる、非常に意味のある試合なのです。

試合結果は、0-0の引き分け。
試合に対する「気持ち」に物足りなさを感じた鈴木コーチは、ハーフタイムで檄を飛ばし、試合後のミーティングでも「気持ち」「個々の自覚」といった事を強調していました。
また、その後のシニアの練習(コーチ陣は5年生の練習試合があったため欠席。ミニゲーム中心の練習となったようです。)に参加した6年生達のはしゃぎっぷり(ものすごく元気に動き回っていたし、声も出ていたとの情報アリ)を目の当たりにしたお母さん方は、怒り心頭だったとか…

確かに、合格点をあげる事の出来るような試合ではなかったと思います。
でも、自分は「悪くないなぁ…」と思っていました。
いや、むしろ「なかなかイイかも…」なんて事も思っていたりもしたのです。
どこが良かったかというと、チームでボールを動かしていた点です。
言い方を変えれば、あの二人がいた時よりもボールが良く回っていたのです。

しかし、ゴール前でのチャンスはあまり作れませんでした。
これは、アバウトな放り込みを良しとしないつばさのサッカーにおいては、ある程度仕方がない事だと思います。
ゴール前でこそ、「オレが!」というドリブル突破があったりとか、「ココによこせ!」というようなパスをもらう動き出しや、隙あらばシュートを打つというような、自分を主張するようなプレーを表現しなければなりません。
そういった点では、まだまだ物足りないです。

パスをもらう動きも少なかったし、ボールを持ってもどこに動いて欲しいという様な要求もほとんどありませんでした。
ルーズボールに対する寄せも、ミスをした後にそれを挽回しようと奪い返しにいく姿勢も、もっともっと見せて欲しかったと思います。
それでも、ボールは回せていたような気がします。

それは何故か?
それだけの技術的な裏付けがあるからだと思います。
まぐれや偶然で、あんなにチームでボールをキープする事は出来ません。
実際、5年生の頃は、しっかりとボールを回しながらチャンスをうかがう様なサッカーをしていました。
合宿での対5年生戦では、付き添いのお母さん方から「やっぱり6年生ともなると、スゴイわねぇ…」というお褒めの言葉も頂いています。
自分の目から見ても、合宿での試合は見事でした。

そう、6年生はやろうとしているサッカーが出来るだけの技術を持っているはずなんです。
「合宿の時は相手が5年生だったけど、試合の相手は6年生なんだよ?」と言うかもしれません。
いや、あれだけのサッカーが出来るのであれば、相手が6年生でも出来るはずです。
それだけの最低限の「技術」はあります。

最低限というからには、十分な「技術」ではありません。
もっともっと「技術」をあげる必要はあります。
しかし、たまにはミスをするけれど、トラップする技術もキックする技術もある程度は持っているのです。
決定的に足りないのは「自信」だと思います。

ベンチで観ていると、トラップする瞬間やキックする瞬間に「ミスしたらどうしよう…」とびびっているんじゃないかと思ってしまうのです。
そんな縮こまったプレーをしていたら、どんなに技術があってもミスしてしまいます。

自分は、難しいボールをトラップする時、「当たり前に」「簡単に」「さりげなく」止めたように見せる「努力(悪あがき)?」をします。
相手チームの選手に、「コイツ、ボールを止めるだけなのに必死じゃん!」と思われたくないからです。
一度、相手になめられたら精神的に上に立たれてしまいます。
そうなると、プレーにも影響するし、何よりも、相手になめられるのは自分が納得いきません。

でも、そうやって強がる事も必要だと思います。
「こんなの簡単だよ~!」と強がってトラップすると、結構上手くトラップ出来たりしてしまうものです。
仮にミスしてしまったとしても、堂々とミスしていれば相手は取りに来ていなかったりもします。
トラップ前に、ものすごい余裕を見せていたので、相手もまさかトラップミスするとは思わなかったのかもしれません。
何が言いたいかというと、もっと堂々と図々しくプレーして欲しいという事です。
それだけの技術は持っているのに、自分で自分を「下手そう」に見せてしまっているのはもったいないと、本当に思うのです。

もちろん、ミスはあります。
小学生じゃない様な小学生の純一もミスります。
トラップが抜群に上手い直途もトラップを失敗します。
偉そうにしているコーチ達も、しょっちゅうミスをします。
イタリアで活躍中(?)のナカータだって、ミスはするのです。
でも、上手いヤツらは、堂々とミスをするのです。

みんなも、もっと堂々とミスをしようじゃありませんか!
ミスをしたら「イヤ~、1000回に1回のミスが出ちゃったなぁ…」くらいの態度をとってしまおうじゃありませんか。
それが5~6回続いたって構いません。
誰だってミスをするですから…

思うに、今の6年生は優しい良い子達がメンバーの大半を占めている様な気がします。
だからこそ、遠慮がちであったり、プレーに優しさが見え隠れしてしまうのでしょう。
優しい事は良い事です。
ゆずり合いの精神も美しい。
でも、それだけではダメなんです。
サッカーの試合で勝ちたいからとか、良い選手になりたいからだけではなく、1度や2度の失敗にめげない強さや、図々しさをもっている事は、人間的な魅力としても必要な事だと思います。

「イヤ~、また失敗しちゃった!」と表向きは堂々と…
そして、気持ちの中では思い切り悔しがって、同じミスをくり返さない様に努力する。
この繰り返しが本当の「自信」を作ると思います。
それまでは、嘘でも良いから図々しく振る舞おう!
そうすれば…あら不思議!
「オレって…イケてるかも?」となる事、間違いなし!

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